中国の火星探査は問題ゼロ
有人宇宙飛行と月探査で多くの「ナンバーワン」を創造した中国には、火星探査の能力があるのだろうか?中国ロケット技術研究院ロケットシリーズ総設計士の龍楽豪氏は、「ロケット、探査機、制御のいずれの条件から見ても、中国の火星探査には何の問題もない」と指摘した。「長征3号乙」ロケットの積載量は、インドが同探査機の発射に使用した極軌道打ち上げロケット(PSLV)をはるかに上回る。間もなく開発される長征5号は、地球付近の小惑星、金星、木星の周回が可能で、火星の無人着陸と探査を支援できる。宇宙監視ネットワークを見ると、中国はアンテナの直径が35メートルに達するカシュガル基地、64メートルのチャムス基地を設置しており、ブラジルと協力し海外の地上基地建設を進めている。
中国航天科工集団第二研究院研究員の楊宇光氏は、「月探査機の嫦娥2号は月探査後に離陸し、地球から1億キロ離れることに成功した。これは未来の火星探査の制御の基礎を固めている。宇宙船の自動制御の面で、嫦娥2号の自動着陸は中国の宇宙事業がこの実力を持っていることを十分に証明した」と指摘した。
中国の宇宙事業は、火星探査の独自の計画を持っている。嫦娥2号・3号の総指揮顧問、総設計士の葉培建氏は政治協商会議で、中国は火星探査計画を早急に展開すべきと呼びかけている。葉氏は、「中国の宇宙事業の科学研究チームは、火星探査に関しても周回・着陸・帰還の3ステップの案を練っている。現在の技術ならば、周回と着陸を一気に行うことが可能だ」と述べた。
しかし一部の専門家は、「中国は火星探査ができるが、これはインドの成功だけが理由ではない。中国の深宇宙探査は、自国の需要とリズムに基づくべきで、他国にペースを乱されるべきではない。中国の宇宙事業の成果は、火星探査によって証明する必要はない」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年9月25日