中央銀行は人民元の今後の動向について、「市場の需給の為替形成メカニズムにおける決定的な力をより強く発揮する」、「適格域外機関投資家を導入し、域内外の統一的な人民元相場の形成を促す」と発表した。これは中央銀行が人民元相場に対する主導権を失い、人民元がこれにて元安を開始することを意味するものではない。人民元相場の変動は、経済の基本面を前提とし、市場の需給を基礎としなければならない。相場の変動は、諸刃の剣だ。過度な元安が生じれば、国際資本の大規模な流出が生じる。これは長期的に見て、中国経済に利益よりも大きな損失をもたらす。
そのため中国が巨額の外貨準備高を保有する状況下、適度かつ積極的な人民元切り下げは、経済の安定という大局にとって有利であり、一国の通貨のソフトパワーを示している。また合理的な範囲内の切り下げは、資金の大量の外部流出を促さない。人民元の適度かつ合理的な切り下げは一挙両得の措置である。これによって、人民元相場が長期的に低下する可能性は低い。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年8月12日