2013年10月3日、西への旅で「シルクロード経済ベルト」を呼びかけてから1カ月もしないうちに、習近平主席は南への旅で「千島の国」と呼ばれるインドネシアを訪問し、インドネシア議会での演説で「21世紀海上シルクロード」建設の呼びかけを打ち上げた。
海上シルクロードという壮大な青写真の下、中国の軌道交通は現在、東南アジア域内の「互聯互通」(相互連携・相互接続)という夢の実現に道を整えている。
2015年12月2日、中国・ラオス鉄道のラオス区間の起工・定礎式がバンビエンで行われた。ラオスのチュンマリー・サイニャーソン国家主席が自らシャベルを振るい、ラオス史上で最大規模のインフラプロジェクトの定礎を行った。ラオスを貫通する中国・ラオス鉄道は、中国が主要な投資・建設と運営の役割を担い、中国の鉄道網と直接連結する海外鉄道プロジェクトであり、ラオスを内陸に閉じ込められた国から陸の国々をつなぐ国へと転換するという夢を担うこととなる。
一週間後、中泰鉄道協力プロジェクトがタイのアユタヤで始動した。タイにとっては初めての標準軌複線鉄道であり、全長は約845kmに達する。中国の技術と標準、装備を全面的に使用する。中泰鉄道プロジェクトは、中国・ラオス鉄道とも連結し、中国とタイの鉄道の相互連結を実現する。インドシナ半島を縦断するアジア横断鉄道の骨組みが形を明らかにしつつある。
2016年1月21日には、インドネシアのジャカルタ・バンドン高速鉄道の起工・定礎式が行われた。インドネシアさらに東南アジア地区で初の高速鉄道となる。2018年に開通し、首都ジャカルタから歴史ある都市バンドンまでの所要時間は3時間から40分以内へと短縮する。中国が海外で計画・建設・運営・管理の全プロセスに参加する初の高速鉄道であり、中国の高速鉄道にとっては全系統・全要素・全産業チェーンの海外進出という初の試みとなる。
人に授けるに魚を以ってするは、人に授けるに漁を以ってするに如かず。2015年7月、中国資本企業が先頭となって組織した「ASEAN製造センター」がマレーシアで正式に創業を開始した。同センターは、年間100両の「動車組」(動力分散式車両)を製造する能力を持ち、さらに電気機関車やライトレール車両など全系列の軌道交通設備の製造能力もある。同センターの設立によって、マレーシアは、軌道交通設備の製造能力を持つASEAN初の国となった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年2月1日