シェア自転車(共享単車)
2017年が「ニューエコノミーが若者のライフスタイルを変えた年」とするなら、シェア自転車を取り上げないわけにはいかないだろう。多くのシェア自転車企業がデポジット返還の遅延で評判を下げているとはいえ、“ラスト1マイル”を解決するシェア自転車は、若者にとっておしゃれでクリーンな外出スタイルになっている。
あるデータによると、2017年11月、シェア自転車のアクティブユーザー数は2500万人を超えた。シェア自転車アプリのMAU(月あたりのアクティブユーザー数)の上位5社は、ofo、Mobike、Hellobike、Youon、Kuqi Bikeの順だった。うちofoとMobikeのMAUは共に2000万人を超えた。11月最終週のofoとMobikeの市場浸透率はそれぞれ5.34%と5.33%。つまり中国のネットユーザーの100人のうち5人以上がofo、Mobikeそれぞれのアプリをインストールしていることになる。
他のデータによると、2017年1月のシェア自転車ユーザーは一線都市に集中しており、全体の59.3%を占めていた。ユーザーの月収別でみると、8001元~10000元が最も多く24.7%。5001元~8000元が21.6%、学生が多くを占める無収入層が18.9%を占めた。いずれにせよ若者が中心だ。
2017年はシェア自転車だけでなく、様々な“シェア”が若者の間で流行した。すぐに禁止された“シェア睡眠カプセル”のほか、“シェアKTV”、“シェアマッサージチェア”、“シェア雨傘”、“シェア充電器”、“シェアバスケットボール”など、様々なシェアエコノミーが若者の眼前に現れた。
Mobikeの王暁峰CEOは、「シェアエコノミーが世界的に広まった大きな理由の1つは、社会に生きる人々の心の変化にある」と指摘する。かつてモノは貴重なものだった。そのとき、人々はモノを所有することを渇望した。しかし現在の若者は、所有に執着しない。使用するだけでよいのだ。これが、シェアエコノミーが世界的に拡がっている理由の本質だと指摘する。