種子は「農業の半導体」と呼ばれている。種子が新たな武器となる中、中国の果物品種はどの程度海外に依存しているのだろうか。果物の種子をしっかり自分の手に握るためにはどうするべきか。「環球時報」が調査を行った。
関連する統計によると、中国の果樹産業は急速に発展しており、栽培面積と生産量で世界一を維持しているが、優良品種の多くが海外産だ。中国農業科学院果樹研究所研究員、国家園芸遺伝資源バンク責任者の王力栄氏によると、樹類の栽培面積及び各品種が占める割合を分析したところ、中国の地方品種が樹木栽培面積に占める割合は3割、国内育成品種は3割、海外導入品種は4割となっているという。自主品種資源のナツメとモモの市場シェアは8割以上だが、リンゴやブドウなどの外来樹類の海外導入品種の市場シェアは5−9割にのぼっている。特に日本原産の「ふじりんご」の国内栽培面積は8割にのぼる。
四川農業大学園芸学院副院長の龔栄高氏によると、国内の果物の遺伝資源は豊富だが、優良品種の選択・栽培は海外との間に開きがある。一部の国内で選択・栽培された果物の品種の質は全体的に見て海外の品種に及ばず、消費者からもあまり認められていないという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年4月20日