発熱量の低い褐炭の利用はこれまで、世界の発電界において技術的難題とされていた。山東省科学院によると、この難題がこのほどブレークスルーを果たし、褐炭発電をさらにクリーンかつ効率的に行うことが可能となったという。新華網が9日に伝えた。
この技術は、山東省科学院工業省エネセンターと山東天力乾燥設備公司が共同で開発したもので、専門家の鑑定を経て、国内の褐炭発電所で応用される。同技術では、褐炭の事前処理において技術改造・アップグレードを行うことで、褐炭エネルギーの密度を高め、含まれる水分を減らし、二酸化炭素の排出と燃料の消耗を大きく減少させ、発電所の各システムの損耗を減らし、発電効率を高めることが可能となった。
中国の褐炭発電の設備容量は急激な増加を見せており、2010年には、15GW増の28GWに達する見込み。山東天力乾燥設備公司はすでに華能九台発電所、中国電力投資集団所属の上海電力株式公司などと協力合意を結んでいる。
「人民網日本語版」2010年6月10日