日本が強みとする分野として期待される「新しいテクノロジー」について考えてみたいと思います。
日本は、「失われた10年、20年」といわれるように、世界的に強みをもてる新たなる産業への活路を明確には見出すことが出来ていませんね。これまで日本が強かった自動車・電気製品といった産業でも、欧米先進諸国だけでなく、以前は発展途上国とよばれていた中国・韓国・インドといったアジア勢も積極的にそれらの産業へ進出しましたので、世界各地の優良な市場において日本の「お家芸」といえるほどのそれら産業の地位や存在感はかなり低下してしまいました。
それでは、今日本が注目している新しい活路は何か、新しい産業は何か、といえば、その中の筆頭に挙げられるのが「環境技術(ここでは産業的エコロジー技術やグリーン技術、省エネルギー技術を指します。)」ではないでしょうか。
僕も日本の「環境技術」については非常に優秀だなぁと思うことがよくあります。単純な製品に見えるビルなどの外壁塗料や低○○の素材などなど、多くの驚くべき新素材をみることができます。以前日本の環境技術の博覧会・ビジネス交流展示会をみていましたら、そうした中小の企業さんが多数参加されておりまして、「環境技術」×「中小企業技術」に非常に魅力を感じたものでした。そして、それらが新しい日本産業を切り開く切り札として頼もしく思えたわけです。
また、多くの、マクロ的経済評論や政策、民間産業の方針などをみていても、「環境技術」を活かして、日本の産業国際競争力をつけていくということが、トレンドとしてもみられるようになってきていると思います。
・・・と、「環境技術」についての簡単に語りましたが、さて、ここで、最近僕が少し「不安」に思うことあります。
それは、こうした上述の公共政策なり民間企業方針なりで、「環境技術」というものをコアにして国家全体として・官民が一体となって発展させていく産業モデルなわけですが、これが本当に未来において成立するのかという「悩み」であります。