第37回 チョコレートを贈って「愛」を伝える~バレンタインデー日中の違い~

japanese.china.org.cn  |  2009-02-16

第37回 チョコレートを贈って「愛」を伝える~バレンタインデー日中の違い~。

タグ:チョコレートを贈って「愛」を伝える~バレンタインデー日中の違い~,井出敬二

発信時間:2009-02-16 11:44:13 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

4.チョコレートを食べてアフリカを支援する

日本はチョコレートの原材料であるカカオ豆を輸入に依存していますが、その7割はアフリカのガーナ産ということです。

発展途上国での児童労働問題に取り組んでいる日本のNGOの「ACE」は、「しあわせのチョコレート」(500円)というチョコレートを販売しているそうです。この売り上げの半分をガーナの子供の支援に充てるそうです。現地では多くの貧しい農家の子供が学校に行けずに働いており、児童労働撤廃に向けた啓発や学校改修、文房具支給が必要ということです。(2月13日付毎日新聞)

中国もガーナとは最近経済関係が急速に拡大されていると聞いています。中国もガーナからカカオ豆も輸入していますか?ガーナで働いている小松原茂樹氏((国連開発計画(UNDP)ガーナ常駐副代表)が、「ガーナの庶民生活で存在感増す中国」というブログを書いています。小松原氏は、ガーナにおいて、中国が、①ガーナの一番重要なメイン・サッカー競技場の大改装(ガーナはワールドカップにも出場するなどサッカーが強く、人気もあります)、②中核都市で競技場建設、③幹線道路の整備・大規模拡幅工事、④ガーナ国防省庁舎の建設、⑤電力供給源強化のためのブイダム建設、等でODA供与(多額の融資を含む)、中国建設企業の受注など、中国の存在感がガーナで著増していると述べています。同時に小松原氏は、ガーナで活動する中国の関係者達と意見交換した結果として、「(ガーナの)地元コミュニティーへの貢献や、受入国における人材育成への貢献などについて考慮する必要性は中国関係者も感じているようである。最近、ガーナを訪問した中国企業関係者と懇談する機会があったが、企業の社会的貢献や企業と開発との関係について非常に強い関心を持っていた。」と書いています。大変興味深い報告ですので、中国の目覚ましい対外進出がアフリカでどう受け止められているか、そして中国の関係者がどのような問題意識を持たないといけないかということについてご関心のある方は是非ご覧下さい。

5.結論

以上から、第一に、日本では過去30年間位に、中国でも近年(過去10年と聞きました)急速にバレンタインデーの習慣が広がっていることが言えます。

第二に、同じ西洋の習慣でも、日本と中国とでは異なる仕方で受容されたということが言えます。それは、日中の社会(男女の関係など)や、ビジネス習慣の違いも反映したものでしょう。日本の方が、チョコレートを広い範囲に配る傾向があると言えます。

(中国人の男性に注意したいのは、日本人の女性からチョコレートを貰ってもびっくりしないでください。中国人の女性に注意したいのは、日本人の男性からチョコレートを貰ったら、それは今年あたりから流行だした「逆チョコ」かもしれません。いずれにしても、それは日本人の彼/彼女が貴方を真剣に愛しているから、ということではないかもしれず、感謝、友情、おみやげ程度の意味しか無い場合もありますので、誤解しないようにしてください。また中国に駐在している日本人ビジネスマンの方に注意したいのは、2月14日夜には、仕事の夕食はいれないで、中国人の男性がまっすぐ家に帰れるようにしてあげましょう。)

第三に、日本で「逆チョコ」が提案されるなど、習慣は常に変化していることも指摘できます。

第四に、恋人だけではなく、バレンタインデーをきっかけにして、世界の恵まれない人にも愛を届けることも提唱されています。これもとてもすばらしいことだと思います。

 (井出敬二 前在中国日本大使館広報文化センター所長)

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「チャイナネット」2009年2月15日

 

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