2. 共通課題・建議の概要
④ 知的財産権保護の現状と問題点
中国における知財問題は、日系企業独自の摘発活動と平行して各業界団体の連携や中国政府機関への要請など、多角的に対応していく必要がある。中国日本商会内には、中国での模倣品対策を中心とした問題を対応するために、業種横断的に組織された「中国日本商会IPG」があり、現在73社が参加している。IPGでは、知財関連の法改正時に行われるパブリックコメントに際し、積極的に商会会員企業の意見を集約しており、09年は8度にわたり意見具申を行った。
日系企業の多くは、商標権侵害の手口で自社製品の模倣品被害を受けている。特に消費者を誤認混同させるような類似商標による被害や香港等で有名ブランドの商号を登記し、その商標の類似製品を売るような被害事例が多数報告されている。
<主な建議内容>
・ 巧妙化する模倣品と有名ブランドただ乗り行為の取締強化を要望したい。
・ 模倣品のインターネット販売に対する取締強化を要望したい。
・ 刑事罰の強化と運用の透明化を要望したい。
・ 当局による自発的模倣品取締の強化を要望したい。
・ 地方保護主義の壁を無くした知財保護の実現を要望したい。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年4月21日