新世紀に入ってから、中国は経済が過熱し、過度に外国に依存し、貯蓄率が高く、内需が始動しにくいなどの問題に直面し、当時から「日本病に警戒心を持たなければならない」と提起した中国人の学者もいた。日本電通総合研究所所長の福川伸次氏の目の中では、「日本病」はすでにはるかに経済分野を超えて、経済が停滞して前進しないばかりでなく、国際的地位が下がり、集団意識が冷え込み、社会の危機意識が欠如するなども存在している。
これは日本人の危機意識がそうさせているのである。依光瑞子さんは、10年余りにわたった持続的な不景気を経て、日本国民の心理状態と意識はすべて影響を受け、一時は茫然と感じ、日本の方向と未来がどこにあるのか分からないと語った。
逆に中国を見れば、土地が広く物産が豊富であるために油断してはならず、中国という喘ぎながら前進している列車が方向を転換するかまたは再始動するには、他の国よりずっと多くの時間とエネルギーを必要とし、その時になると中国は再度はるかに後ろに引き離されることになるかもしれないからである。
日本の国土を巡って見て、活力の不足を感じているにもかかわらず、この国は依然として強大な経済力がある。日本の経済力は世界で2位にあり、1人当たりの収入はひいては一時期アメリカを上回ったことがあり、しかし日本の1人当たりのエネルギー消費はアメリカをはるかに下回り、日本は新しい発展の道を切り開いた。日本では行くところすべて青々と植物が生い茂っている情景で、数十年前に多くの山がハゲ山だったことを誰は思いつくことができるのだろう?今の日本では、国民は依然として裕福で、貧富の格差、都市と農村の開きは基本的になくなっている。
莫邦富氏は感慨深げに、中国は新機軸を打ち出すことを必要とし、新技術の開発のみならず、その上全く新しいライススタイルを作り出さなければならない。日本の教訓を中国は汲み取らなければならず、日本の成功した経験に対しては、中国はいっそうそれを参考にしなければならない。中国の発展に「日本という座標」がなくてはならない。(馬挺)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年4月23日