日本は「国家モデル」の転換期にある

タグ: 日本 「国家モデル」 転換期 中国

発信時間: 2010-05-05 11:08:35 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

清華大学の劉江永教授にインタビュー

心の和解は相互訪問から始めよう 

日本経済を取り巻く構造的変化 

日本は「国家モデル」の転換期にある 

アジアの将来はアジア人自らの創意工夫にかかっている 

■日本は「国家モデル」の転換期にある

――「国家モデルの転換」と言いますと?

日本は1868年の明治維新以降、これまで3回ほどモデルチェンジがあり、今は4回目の真っ最中にあると思います。

1回目は、明治維新による封建制幕府社会から近代資本主義への転換でした。が、すぐに帝国主義と軍国主義に走り、対外拡張と侵略の道を歩んで、失敗に終わりました。

2回目は、1945年以降の平和発展の道。外交や安全保障をアメリカに頼り、軍備よりも経済を優先させる道でした。反共主義かつ保守的で、アメリカ依存型が特徴でした。日本は東西冷戦という2極体制の下、安価な原油とアメリカの輸出市場に頼って、一躍世界第二の経済大国に躍進し、貿易立国のモデルを成功させました。

3回目は、1980年代から2009年9月まで。日米同盟の強化を土台に、政治大国を目指すようになりました。アメリカ同調主義で国連安保理常任理事国入りを目標としました。しかし、その一方では、国内の民生問題が見落され、特に小泉政権時代には、日本の国家モデルの歪みが一層鮮明なものになってきました。つまり、日米同盟を強化すると同時に、戦争や歴史問題を誠実に反省せず、靖国問題において隣国を刺激し続けました。このような右傾化した政治大国を目指すモデルは最終的に失敗し、それにより、自民党も政権の座を失ってしまいました。

今回、鳩山首相の宣言した「平成維新」とは、私から見れば、まさに4回目のモデルチェンジの出発点だと思います。私はこれを「米亜を共に重視する経済・民生優先型」モデルと名づけています。少なくとも30~50年継続できれば、日本は希望の満ちる国になれます。

ただし、もしこれについて、日本で社会的合意ができず、政治も長期にわたって不安定となれば、日本経済も衰退し、全面的で複合型の危機がまた避けられないのではないかと思います。

――このようなモデルチェンジが成功する可能性は?

決め手は日本だけではありません。国際情勢やアメリカのモデルチェンジにも影響されます。また、中国も変わり続けています。30年前までまだ立ち遅れていた中国はいまや世界第2の経済大国になろうとしており、日本からODAを受けていた中国はいま、国際貢献を考えるようになっています。経済力のみならず、中国はまたGDP重視型の経済成長から、より均衡がとれクリーンな発展に転換していくという課題も抱えています。産業構造の調整や人々の意識の転換も含まれ、一種の自己改善が求められています。中国のこうした改善は日本と世界の発展に重要な意義があります。もちろん、逆も同じですが…

「中国国際放送局 日本語部」より 2010年5月5日

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