ドイツ製品に関して話が尽きないコンラディ氏も、どの中国ブランドを知っているかと尋ねると、回答に詰まった。中国とドイツの経済・貿易関係に詳しいコンラディ氏は「すでに多くの分野で中国企業と協力しているが、中国企業は常に『こんなもんでいいでしょう』で済ませる。品質問題においてはそういった態度は通用しない。もっと多くの問題を引き起こしかねないし、製品や企業のブランド価値にも影響する」と話す。
(3)優れた人材が最大の鍵に
単に面積で測るとスイスは小国でしかないが、製造業の角度からすると、「Made in Swiss」には非常に高い国際的なブランド力がある。「赤に白の十字」というスイス製品のシンボルマークは高品質の象徴となっている。スイス館のサルチリ館長は「完璧な職業教育システムを通じて、優秀な技術人材を育成することがスイス製品の品質を保証する鍵だ」と語る。
「最もいい例として腕時計は、とりわけ精密な設計と製造が必要な業界だ。スイスでは多くの人が高校を卒業後大学へは進学せずに時計製造などの職業教育学校に直接進学する。ほかにも大学に通いながら弟子入りして学ぶ人も多くいる。これによって職業技能が大幅に向上される。スイス製の経験は一に教育、二に教育だ!」と人材の重要性を強調した。
ドイツ館のコンラディ氏は「企業は革新を続け、研修を重視し、サービスを整えていってこそより多くの発展の原動力が提供される」とし、「Made in China」へのアドバイスとして、職業訓練システムを整え、従業員に責任感と、「完璧な製品を生産する」という意識を持たせることが重要だとした。
「人民網日本語版」2010年5月20日