日本の若者達、その頭の中(1)罪と嫌悪

日本の若者達、その頭の中(1)罪と嫌悪。 釣魚島事件が中日関係に暗い影を落としている。国民感情の悪化や感情論争が納まらない目下の状況で、若者の思想や心理状態はある意味、今後の中日両国関係の方向性を決定する。戦後3世代目といえる現在20歳前後の日本の「若者」は、思想意識において質的に変化している…

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発信時間: 2010-11-05 17:10:29 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

文=馬挺(在日中国学者、早稲田大学政経学部現役講師)

つい先週、日本で起こった2つの出来事は、いい事と悪い事の両極端だった。

いい事は、約1000人で構成された「日本青年上海万博訪問団」が10月27日から中国を訪問したことである。釣魚島船舶衝突事件で延期されていた中日民間交流活動が、万博閉幕前に輝かしく実現された。悪いことは、先週末(10月23、24日)、日本国内で再び反中デモが勃発、参加者には若者の姿も多く見られたという。

若者の思想や心理状態はある意味、今後の中日両国関係の方向性を決定する。

戦後すでに60年以上が過ぎた。現在20歳前後の日本の「若者」は、戦後3世代目といえる。戦前、戦中及び戦後に生まれた第1世代や第2世代と比べ、この世代は思想意識において質的に変化している。

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(1)罪:遠ざかる罪悪感

その手を中国やアジアの人々の鮮血に染めたのは、少なくとも今の若者たちの祖父、曽祖父世代になる。今の若者たちに2、3世代も遡ってそれを反省、謝罪させることは可能だろうか。

冷静かつ公平に論じて、日本人は「過去の戦争」に対し、すでに相当反省しており、更に今なお反省中である。しかし、中日文化の違いは、それぞれの思想方法にも表れている。まず、日本人の歴史観が中国のそれとは全く違う。中国は断代史観であるのに対して、日本は連続史観なのである。

歴史上中国では、二三百年に一度王朝交代が起っていた。新王朝は前王朝の「罪状」に対し、何ら責任を負わない(心理的にも)。前王朝に罪状があったからこそ、自分たちがそれに取って代わったのだ。

しかし、日本では、伝説上の神武天皇(紀元前六七世紀)から数えるならば「万世一系」で、既に125代の天皇が続いていることになる。「世代交代」はあったが「王朝交代」はこれまで一度も起きていない。

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