資料写真:中国の高速鉄道
中国企業代表団は現地時間15日、高速鉄道建設プロジェクト競争入札の準備のため米カリフォルニア州で地形調査を行った。視察に同行した米政府関係者は、「中国企業には非常に高い競争力がある」と語った。米CBS放送は16日、米国国内で初の本格的な高速鉄道で中国の高速鉄道が初めて米国に進出することになるかもしれないと伝えた。
CBSはまた、競争入札に参加する中国企業は中国鉄建で、同社は中国および世界各国ですでに数多くの高速鉄道を建設していると伝えた。15日、中国鉄建の代表団がカリフォルニアのフレズノを訪問、地元政府が用意したヘリコプターに乗って建設予定地を視察した。当日、中国の代表団とフレズノ市の職員が開いた会議で、同市監督員でカリフォルニア州議員のヘンリー・ペレアは「中国側にすでにプロジェクトの概要、スケジュール、建設進度、施工地形を紹介した。競争入札に際しては中国人には非常に高い競争力がある。中国側もこの事実を理解し、受け入れている。つまり地元企業と協力し、地元の労働者を雇ってこのプロジェクトを完成させるということだ。今回はウィンウィンとなるだろう」と語った。今回のプロジェクトはカリフォルニアに1500の仕事のポストを提供する見通しだ。
報道によると、中国のほかにも、日本、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、韓国、ベルギーといった7カ国の企業が競争入札への参加意向を示している。日本企業はすでに実地調査を終え、フランスとドイツの企業もまもなく地形を視察する予定だ。日本側は、米国が日本の新幹線技術の採用に同意した場合、カリフォルニア政府に長期間の低利息融資を行う考えを示している。カリフォルニア州高速鉄道管理局は今年末に落札者を確定し、2012年には建設を開始する計画だ。工期は10年。
AP通信は16日、カリフォルニア州を訪問中の中国の代表団には中国鉄道部の官僚も含まれており、今回の訪米は「高速鉄道のPR」でもあると伝えた。先月、日本の前原外相が渡米した際、フロリダ州でも日本の新幹線技術を勧めた。米Examiner.comによると、GM社が先月、中国企業との提携を発表、5千万ドルを出資して米国に合弁会社を設立すると伝えた。これは中国が、米国各地の高速鉄道建設だけでなく、その運営にも参与しようとしていることを説明している。
近年、中国の「高速鉄道外交」がメディアのホットな話題となっている。米ABCテレビはこのほど、今後10~15年以内に中国は独自の高速鉄道網を17カ国に広げ、最終的にはロンドンやシンガポールを北京と結ぶ可能性まであると伝えた。シンガポールの「聯合早報」は13日、「高速鉄道外交」が益々中国の外交の重要な地位を占めるようになっており、欧州・アジアだけでなく、アフリカや米国にまでその手を広げている。すでにアルゼンチン、ブルガリア、タイ、ラオスなどと高速鉄道建設契約を結んだと伝えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年1月18日