4月26日、記者一行は福島県南相馬市原町にある福島第一原発から20キロの地点に向かっていた。この場所の放射線検出量は安全レベルにあるが、前方には「立ち入り禁止」の看板が見える。
4月26日、記者は事故の発生した原発のある南相馬市郊外に向かった。福島原発の警戒区域外にある飯舘村の取材班は、放射能測定器をもって安全状況を調べていた。
チェルノブイリ原発事故から25周年という特殊な日に、中国新聞社の記者は、現在原発事故で世界から注目を浴びている福島県に車を走らせた。
福島第一原発から約40キロ離れた場所にある飯館村役場の職員たちはみな、ポケットに携帯式放射能測定器を入れていた。ある女性職員は記者に「31マイクロシーベルト」と表示された測定器を見せてくれた。この数字は先週金曜日から現在までに受けた放射能量を表しており、人の健康に危害が出る放射線量よりはやや低いという。
記者が携帯していた測定器をみると、飯館村役場付近の放射能検出量は最高で277グレイ/時間、中国の国家標準上限250グレイ/時間を越えていた。測定器から出る「ビー、ビー」という警報音が不安をかきたてた。
放射能検出量が国際原子力機関の示す安全範囲を越えていたため、飯館村は4月21日より正式に「計画避難区域」に指定された。それにより、全村民は1カ月以内に村を離れなければならなくなった。