地盤沈下に伴う長期浸水
仙台市若林区の地盤沈下は被災地の中ではまだ軽い方である。日本国土地理院の調査では、地震後、岩手、宮城、福島三県の計28地点で地盤沈下が発生していたことが分かった。津波被害で壊滅状態となった陸前高田市は、調査地点で最大となる84センチの地盤沈下を記録した。
石巻市民の飯野さんは現在も避難所で生活している。飯野さんの住む地域は74センチほど沈下し、飯野さんの自宅は水の館となってしまった。満潮のころになると、飯野さんの自宅は完全に海水に浸かってしまうそうだ。一部の地面には幅60センチ近い地盤沈下の割れ目がくっきりと現れていた。
国土交通省の調査によると、地震発生後、海抜ゼロメートル以下の土地の面積は16平方キロとなり、満潮時になると、この数字は56平方キロまで拡大するという。