甚大な隠れたリスク
視野を広げてみると地盤沈下がそれほど深刻な問題ではないことが分かる。地震が引き起こした地質災害は、この島国日本の運命をさらに不透明なものにしている。
現在、東京農業大学の専門家が塩害問題の解決方法を模索している。現在、仙台平原地区の土地の塩分濃度は正常値の10倍を超えており、大量の淡水を用いて希釈する必要がある。問題は、津波で多くの河川が破壊されてしまったため、淡水の供給が不足していることである。また、希釈後の水をどこに排出するかも問題となっている。
しかし、最大の問題は次に何が発生するかだろう。今回の地震はプレートの垂直運動により引き起こされたものである。海底には長さ300キロ、幅150キロの裂け目ができ、プレートの状態はさらに不安定なものになったと言われている。ある地震専門家は、今後数十年以内に、関東でマグニチュード8以上の大地震が発生すると予測している。今回の大地震が海底プレートのエネルギーを放出したのか、それともさらに増大させてしまったのかについては、誰も知る由もない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年5月19日