日本の暴力団には他にも手段がある。社会が混乱すれば表に立って秩序を保ち、自然災害が起きれば先頭に立って被災者を支援する。年に1度開く大会では住民に「金品」を配り、正月には子供たちに「お年玉」を配る・・・・・・。一見、「正義のため」のように思われるが、実際にはその影響を拡大し、別の力を立ち上げている。人気のある芸能界のスターが彼らの目に留まらないわけがない。暴力団員の中には芸能人の問題解決を手助けすることで組織における人気を高めたり、芸能人と交際し自らの社会的信頼を向上する者もある。さらには、わざと芸能人をトラブルに巻き込み、助けるふりをして暴力団とのつながりをもたせる暴力団員もいる。
昔から「警察と悪人は一味」といわれるが、現代日本もその例外ではなかった。暴力団組織の存在が合法的であることから、日本の警察当局と暴力団はずっと見て見ぬふりをするという暗黙の了解を保ち、相手のアンダーラインを越えることはめったになかった。しかし日本経済のバブル崩壊で、暴力団の財源は減り、不法な手段で私腹を肥やす情況が増え、大きな社会的圧力から、日本の警察当局は暴力団排除に乗り出すほかなくなった。
こうしてみてみると、悪質な社会環境が日本の芸能人に暴力団とのつながりを持たせることになった。数回の「厳しい取り締まり」では問題はなかなか解決しないだろう。日本政府が抜本的策を講じ、制度上の原因を追求し、暴力団がはびこる法的温床、経済的土壌を徹底的に排除しなければ、日本の芸能界が清まることはないだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年11月3日