王川監督(左)と記者の写真
「魁抜」の登場人物にはそれぞれのストーリーを与えていると聞いているが、このような手法は「ワンピース」などの作品を参考にしているようにも思える。
それだけでなく、世界に通用するアニメを作ろうと思ったら、まず、テーマを狭すぎないように、そしてあまりその国の特色を入れすぎないようにしなければなりません。例えば、アメリカの大半の作品は、アメリカだけではなくて、遠く離れた中国の視聴者の共感を得られるようにできています。「魁抜」も企画段階で世界観を考える際には、この点を十分に考慮しました。「魁抜」という作品が、日本を含む世界各国の観衆で受け入れられると信じています。
貴社は「Web2.0」の概念を「魁抜」制作に採り入れ、世界観を一種の製品として広めようとされたと聞いている。これに関して、貴社はどのようなことに努めたか?
より多くの観客を魅了するには、一つの完成度の高い魅力的な世界観を生み出し、この世界観のアーキテクチャを利用して、ファンたちが様々な個性ある内容を作り出してもらうのはいいのではないかなと、思います。そのために、わが社は3年の時間をかけ、天文学、社会学、武術、チリ、歴史などの要素を盛り込んだ大規模な世界観を詳細に設計しました。「魁抜」の世界観については、年末に出版される「魁抜の書」に詳しく書いてあります。
王川監督にとって、アニメはどういう存在のでしょうか?また、王川監督には、いいアニメになる条件は何ですか?
私はアニメが好きで、この仕事に就いています。アニメという芸術は非常に純粋で、私が魅了されたのは凝縮された精密な表現力とアニメに込められた感情表現です。
よいアニメの条件とは、美しい世界観を観衆、とくに若者に与えられること、観客にとって一生消えない美しい思い出になるものであることだと考えています。
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