日本人はなぜ砂漠に植林するのか

japanese.china.org.cn  |  2012-01-10

日本人はなぜ砂漠に植林するのか。20年ほど前、中国で砂漠緑化の父と呼ばれる83歳の日本人・遠山正瑛氏は、内蒙古の恩格貝(エンゲルべい)で植林を始め、97歳で亡くなるまで14年間も続けた。その植林事業は今も日本沙漠緑化実践協会に参加する数多くの日本人に受け継がれている…

タグ:日本人 砂漠 植林 遠山正瑛 緑化 協会

発信時間:2012-01-10 11:14:29 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

砂漠に起こる大きな変化

かつて、遠山正瑛氏の恩格貝での植林目標は300万本だったが、協会の努力のもと、すでに360万本の植林が達成された。植林の参加者たちは、砂漠に行くたびに変化を感じている。

苗木を植えるための穴を掘るボランティア

長いパイプを使って水やりを行う

まず、植えた木は太くなり、緑は濃くなった。「植えたばかりの木はせいぜい直径3センチくらいですが、20年前から続けているため、最初のころのものはすでに20―30センチになりました。最初に行ったときは一面平らな砂漠だった場所が、今では東西16キロで、南北10キロの広大な森林になっています」と松村さん。植林した場所には、草も生えるようになった。「列車に乗ると、かつての茶色の山が、今は下のほうが濃い緑が、頂上を薄い緑が取り囲む状態になっているのが見えます」。こうした点に気がつくのも、10年間も植林に参加している松村さんならではだろう。

植林後芽吹いたポプラ

さらに、生態系も回復しつつある。「ウサギや鷹が見えました。食物連鎖の頂点にいる鷹のような猛禽類が住むのは、生態系が戻っていることを意味しています。鷹がウサギなどの小動物を食べて生息できる森になったということです」と山中理事は説明する。

恩格貝の道端には遠山正瑛氏の像が立っている。作業着姿で、シャベルを手に持ち、ゴム長靴を履き、視線を遠方に向けている。彼が足跡を残した砂漠に、今では数多くの日本人が訪れ、植林することによって人類の平和に貢献したいという彼の遺志を受け継ぎ、黙々と緑を育て、自らの行動で砂漠の生態を改善し、人類の住む地球の再生を目指している。

「人民中国」より 2012年1月10日

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