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(3)構造や規模の変化で、日本の家庭でも高齢者に対する介護が難しくなってきている。昔だと子供や配偶者が一緒に高齢者の介護を行っていたが、急速な工業化と都市化で少子高齢化が進み、40%の高齢者が一人暮らしか老夫婦だけで生活している。厚生省が発表した「国民生活基礎調査」によると、現在3分の1の家庭に高齢者がおり、うち半数近い家庭は高齢者だけで、自宅介護が必要な高齢者の数は100万人以上という。また、寝たきりの高齢者を介護している人の25%が70歳以上で、高齢者が高齢者を介護している情況や、自宅介護の厳しい現実が浮き彫りとなった。
今回の殺害事件は長年の高齢者による介護が招いた家庭崩壊の典型例といえる。これはすでに社会全体の問題となっている。日本が重視しなければ、より多くの高齢家庭が社会の「時限爆弾」になりかねないだろう。(蒋豊)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年4月12日