安倍晋三首相の再任後で初となる防衛白書が、7月9日の閣議で承認された。同白書は、中国・ロシア・朝鮮をサイバー攻撃国とした。国防大学戦略研究所所長の金一南少将は、中央人民広播電台の「国防時空」の取材に応じた際に、「これは日本自分でも顔を赤らめるような言い方だ。同問題について、中国側は説明をする必要はない」と指摘した。
同白書は8の国と地域の防衛状況について触れ、そのうち中国に関する内容が3分の1を占めた。日本が近年発表している防衛白書は「中国脅威論」を誇張してきたが、2013年版の防衛白書は中国に対してかつてないほど激しい言葉を用いている。防衛省の辰己昌良官房審議官は外国人記者による記者会見に出席した際に、中国に関する内容を増加した理由は何か、中国政府が否定している件も同白書に盛り込んだ目的は何か、という質問に対して、「中国側の反応については考えず、把握している事実に基づき記録しただけだ」と回答した。
日本は6月に防衛白書の概要を発表し、その中で中国のサイバー戦争を誇張していたが、これは当時の米国世論の喧伝と一致していた。しかしスノーデン氏の暴露を受け、このような論調はすでに笑いの種になっており、すぐに消え失せてしまった。しかし防衛白書は、この情勢の変化を無視した。防衛白書は、中国・ロシア・朝鮮がサイバー攻撃国であり、世界ネットセキュリティで悪役を演じていると決めつけ、「中国は安全問題の非難の的になっており、既存の秩序を脅かそうとしていると分析されている」とした。
金少将は、「日本の防衛白書は現在発表されたものだが、起草されたのは半年以上前だ。当時はスノーデン氏の件が発生しておらず、日本は中国・ロシア・朝鮮をサイバー攻撃国とした。今はスノーデン氏の件が発生したが、修正が間に合わずそのまま出さざるを得なかった。日本の防衛相も顔を赤らめ、恥じ入っていることだろう」と指摘した。
金少将は、「同問題について、中国は説明をする必要はない。日本が防衛白書の中で何か非難したからと言って、中国が説明する必要は必ずしもない。一部のでたらめは勝手に言わせておけばいい」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年7月12日