・解散という奥の手、政界再編後の行方は?
日本の国会の構成と職能からすると、衆議院解散は首相が複雑な局面に対応し、不利な状況から脱却し、主導権を勝ち取るための策である。しかし日本の政界には、多くの失敗例もある。
過半数の議席を占めている連立政権は、安倍首相の自民党(294議席)と公明党(31議席)によって構成されている。主な野党は民主党(55議席)、橋下徹大阪市長の維新の党(42議席)。
選挙の主な課題としては、まず衆参両院で10日以内に新首相を任命する必要がある。10日を過ぎた場合は、衆議院の決定が優先される。これは首相が衆議院の「再編」を図る理由だ。安倍首相の自民党は、勝算が高いと分析されている。この目標が達成されれば、自民党議員は再び安倍首相を選ぶだろう。
安倍首相が巻き起こしたこの「解散の風」は、野党から「自分勝手な解散」と批判されている。
安倍首相が任期満了前に解散・総選挙に打って出たのは、来年9月の自民党総裁選を前にして党内の派閥勢力を再編し、長期政権運営の地ならしをするためだ。法政大学の山口二郎教授は、「日本国民の多くはこの総選挙の必要性を疑っている。人々はこれが、安倍首相自らの権力のために過ぎないことを知っている」と批判した。
総選挙後に安倍首相が玉座を占め続ければ、これまでの国内・外交政策に根本的な変化が生じることはない。安倍首相の改憲と「日本を取り戻す」という夢、傷だらけのアベノミクスも続けられる。これはいずれも真の日本振興の手段ではない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年11月21日