日本の民間組織「日中未来の会」「老虎会」――中国の理解に努める各種の会
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毎月第3土曜日の午後3時頃になると、中国で仕事をしたことのある会社員や中国問題の報道に従事した記者や編集者が続々と、東京新橋付近の華僑会館に集まり、中国や中日関係の問題を討論する。
「私たちのこの会は『日中未来の会』と言います」。会の総代表を務める横堀克己氏によると、会員のほとんどは、中国で仕事をしたことがあるか中国問題に関心を持つ一般の日本人だ。
これまでは日本から中国に行く人が多く、中国から日本に来る人は少なかった。だが近年、中国の経済規模の拡大が進んだことで、中国から日本に来る人の数は日本からの訪中者数を超えただけでなく、2014年の年間延べ240万人を超えて今後は延べ300万人を突破する勢いだ。中国大陸部から香港に観光・買い物に行く人が年間5000万人前後いることを考えれば、300万人が日本に行くというのも不可能な数字ではない。日本を自ら理解する中国の一般市民が増えている。
「これから中国はどうなるのか。日本と中国の関係はどのように変化するのか。私たちはこうした問題に関心を持ち、ここで討論し、ここから中国の未来を展望しています」と横堀代表は語る。
中国問題を研究する「老虎会」も新橋で行われている。中国問題の研究家やメディア関係者らが定期的に日本財団の会議室に集まり、それぞれ印象深かったニュースを持ち寄ってほかの参加者と共有し、報道内容について自らの判断を示す。中国語のニュースを持ってくる人もいるし、日本語や英語の資料を持ってくる人もいる。こうした報道の中から中国の変化を考え、自らの判断を下す。