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日本の慰安婦問題について世界的に有名な学者らが声明を発表したことが、中国の学者らの強い共鳴を呼んでいる。
第二次大戦の歴史をいかに考えるか
「今年は第二次大戦70周年となるにもかかわらず、東アジアの情勢は安定をまったく欠いている。日本は歴史問題について謝罪しないだけでなく、第二次大戦の罪を繰り返しごまかそうとしている」。北京大学歴史学科の王新生教授は取材に対してこう語る。「日本の第二次大戦の問題に対する誤った認識は、慰安婦問題についてだけでなく、南京大虐殺や靖国神社参拝、教科書検定の問題などにも表れている。東南アジアのほかの国々に与えた損害についても軽く触れるだけで、ほとんど反省は見られない。安倍首相が最近発している危険なシグナルは人々を不安に陥れるものだ」
中国社会科学院日本研究所の高洪・副所長もこう語る。「日本は第二次大戦中、人類の基本的な道徳と戦時国際法に違反する多くの行動を行った。非人道的な問題をごまかす安倍首相の言論は国際社会に受け入れられるものではなく、歴史に逆行する行動は世界中の警戒と糾弾を引き起こしている」
「安倍首相を代表とする日本政府が歴史の責任の拒否を公にしていることは、人々の糾弾を呼んでいる」と語るのは南開大学日本研究院の喬林生・副教授だ。「国際秩序は現在、変動期を迎え、不安定な状態を呈している。こうした情勢にあるからこそ、第二次大戦を反省し総括することがとりわけ重要となる」