党内の「知中派」、バランス化を図る
内閣改造の他に、自民党は高官の人事調整を行った。自民党幹事長というポストは、総務会長の二階俊博氏が担当することになった。
77歳の二階氏は自民党内の元老級の人物で、衆議院に11回当選している。運輸相、経済産業相、自民党国会対策委員長などを歴任。
呉氏は「安倍首相が二階氏を自民党幹事長に起用したことには、3つの考えがあると思われる。まず自身に不満を持つ党内のハト派をなだめ、次に自民党総裁の任期を延長する。安倍首相の自民党総裁の任期は2018年9月までで、安倍首相は延長を目指している。共同通信も、閣内では改憲には一定の時間がかかるため、安倍首相は二階氏の政治力により任期延長を目指していると報じた。二階氏は、自民党総裁の任期延長を検討したいと表明している」と分析した。
「3つ目は党内の政治力のバランス維持だ。二階氏は有名な知中派だ。タカ派の稲田氏を防衛相に起用すると同時に、自民党内の高官に知中派を迎えることで、党内の派閥間の協調を図り、中国にある種の姿勢を示すことができる」
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