複雑にもつれ合う感情
日本人の中国人客への矛盾した心理は、さらに複雑だ。ある日本の女性コラムニストは、日本経済新聞の記事で、次のように論じた。
日本人は隣国の中国人が急にリッチになったことが不快だが、「サービス精神」を貫き中国人を必死にもてなそうとする。中国人が帰国する時に「日本は好きですか?」と聞き、「はい」と答えが返ってくると心から喜ぶ人がいる。これは中日のパワーバランスの変化を背景とした、日本の心理的な変化を反映している。中国の経済力はかつてのアジア一の先進国だった日本を超えているが、後者は民度で前者を大きくリードしていると頑なに考えている。これにより、中国への優越感を維持している。日本に殺到する中国人は日本人の自尊心を砕いている。後者は別の手段により、地に落ちた自尊心を拾っているのだ。
日本は近代に入り対外開放を開始したが、精神的には保守的で閉鎖的な面を維持している。ところが矛盾したことに、日本の未来の発展、特に少子高齢化を背景とする国の前途は、より大規模な開放が頼みの綱になる。さらに「外人」の力を活用し、国を発展させなければならない。これにより日本政府・世論が、中国人を含むすべての「外人」に対して功利的な態度を持っている。
「爆買い」で生じる二極化、日本は中国人客を嫌い始めたのか(1)
「爆買い」で生じる二極化、日本は中国人客を嫌い始めたのか(2)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年11月5日