まず、単語の面から言うと、絵文字を言語とした場合、英語と比べて絵文字の語彙数はかなり少ない。毎年新しい絵文字が誕生しているが、使用できる絵文字は2000程度である。一方、英語を母国語とする幼稚園児の語彙数は5000に達し、中学生だと1万2000に達する。
語彙数が不足しているため、絵文字で抽象的な考えを表現することは難しい。例えば、「寄り目」や「笑顔」、「ナス」などの絵文字はわかりやすいが、「ショービニズム」、「フェミニズム」、「倫理」、「反伝統」などを伝える場合はどうするか。
次に、文法の問題である。文法を使い、私たちは様々な単語を組み合わせて文を作る。これは実は非常に複雑な過程だが、絵文字を使えば文法は存在しなくなる。
当然、それでも絵文字の熱狂的ファンの情熱は変わらない。ケン・ヘル氏というデザイナーは以前、絵文字を使って名作『不思議の国のアリス』を翻訳したことがある。
デジタル時代の表現方法
では、絵文字が言語でないなら、どう定義するのがふさわしいか。一部の人は、絵文字は若者が会話で愛用するアイテムで、人を文盲時代に退化させると考える。これらの人はデジタル時代の通信方式で生まれた変革をよく理解しておらず、絵文字の新型の通信ツールとしての影響力を低く評価していると言える。