(三)政府系基金の収支状況
二〇〇九年度全国(中央と地方)政府系基金の収入は一兆八三三五億四〇〇万元、全国政府系基金の支出は一兆六一一八億七九〇〇万元であった。内訳は次の通りである。
中央政府系基金の収入は二五〇七億六七〇〇万元で、予算の一〇八・八%を達成し、八二〇〇万元増えた。予算を上回ったのは主として、新規建設用地の有償使用料や宝くじ公益金などの超過収入がかなり増えたためである。そのうち、長江三峡ダム・プロジェクト整備基金の収入一九五億九八〇〇万元、鉄道整備基金の収入五四四億一一〇〇万元、民間空港管理・整備費の収入一一四億九九〇〇万元、港湾整備費の収入一〇五億五五〇〇万元、新規建設用地有償使用料の収入二七四億九四〇〇万元、大中型ダム建設による住民移転後期支援基金の収入一五八億八二〇〇万元、宝くじ公益金の収入二〇一億一七〇〇万元であった。二〇〇八年度の繰越明許費五七四億五八〇〇万元をこれに加えると、収入総額は計三〇八二億二五〇〇万元となった。中央政府系基金の支出は二四二六億五四〇〇万元で、予算の八四・二%を達成し、三・二%減となった。主として一部の新規建設用地有償使用料と大中型ダム建設による住民移転後期支援基金を翌年度に繰り越して使用することにしたからである。そのうち、長江三峡ダム・プロジェクト整備基金の支出一九九億二三〇〇万元、鉄道整備基金の支出五四四億一一〇〇万元、民間空港管理・整備費の支出一一〇億一四〇〇万元、港湾整備費の支出一〇二億二〇〇〇万元、新規建設用地関係支出一九八億一一〇〇万元、大中型ダム建設による住民移転後期支援支出一五一億一四〇〇万元、社会福祉やスポーツ、教育など社会公益諸事業に用いた宝くじ公益金の支出二〇七億九〇〇〇万元であった。また、中央政府系基金の翌年度への繰越支出は六五五億七一〇〇万元であった。
地方レベルの政府系基金の収入は一兆五八二七億三七〇〇万元であった。そのうち、国有土地使用権譲渡収入(国有土地使用権譲渡金、国有土地収益基金、農業土地開発資金及び新規建設用地有償使用料の収入を含む)は一兆三九六四億七六〇〇万元であった。宝くじ公益金の収入は二一一億七五〇〇万元、都市インフラ整備関連負担金の収入は三三六億六〇〇〇万元、地方教育費付加収入は一七八億四四〇〇万元であった。地方政府系基金の支出は一兆四二九一億五五〇〇万元であった。そのうち、国有土地使用権譲渡収入を用いた支出は一兆二三二七億一〇〇〇万元で、同支出には土地収用費と家屋立退き補償金及び農民向け土地収用補助金支出五一八〇億五八〇〇万元、土地開発支出一四二九億七一〇〇万元、農村のインフラ整備支出四三三億一〇〇〇万元、都市整備支出三三四〇億九九〇〇万元、土地整理・耕地開発支出四七七億五六〇〇万元、土地譲渡に関わる業務支出八六億八九〇〇万元、安価賃貸住宅や破産もしくは体制転換した国有企業の土地収入による職員・労働者再配置などの支出一三七八億二七〇〇万元が含まれる。社会福祉やスポーツ、教育など社会公益諸事業に振り向けた宝くじ公益金の支出は二三一億四七〇〇万元、都市インフラ整備関連支出は二一四億六九〇〇万元であった。地方教育支出は一二八億八三〇〇万元であった。
政府系基金の当年度の収入と支出は必ずしも一致しないが、それは主として、関連の管理規定に従い、特別資金として特定使途に振り向け、一部の収入を翌年度に繰り越して使用することにしたからである。