代表のみなさん
国務院の委託を受けて、ここに二〇〇七年度の中央と地方の予算執行状況及び二〇〇八年度の中央と地方の予算案について、第十一期全国人民代表大会第一回会議に報告し、審議を願うとともに、全国政治協商会議の委員のみなさんからもご意見を求めたいと思う。
一、二〇〇七年度の中央と地方の予算執行状況
二〇〇七年、中国共産党の正しい指導のもとで、全国各民族の人民は鄧小平理論と「三つの代表」という重要な思想を導きとすることを堅持し、科学的発展観を深く貫き、徹底させ、中央の定めた諸般の方針、政策及び第十期全国人民代表大会第五回会議で採択された関連決定、決議を全面的に実施したことにより、国民経済は比較的速いテンポで伸び、その構造は最適化され、パフォーマンスも向上し、民生が改善されるという好ましい勢いを保っており、中央と地方の予算執行状況も比較的良好であった。
全国(中央と地方)の歳入は五兆一三〇四億三〇〇万元で、二〇〇六年度(以下同)より一兆二五四三億八三〇〇万元増え、三二・四%伸び、予算の一一六・四%を達成した。その内、中央レベルの収入は二兆七七三八億九九〇〇万元、地方レベルの収入は二兆三五六五億四〇〇万元であった。全国の歳出は四兆九五六五億四〇〇〇万元で、九一四二億六七〇〇万元増え、二二・六%伸び、予算の一〇六・六%を達成した。その内、中央レベルの支出は一兆一四四五億四〇〇万元、地方レベルの支出は三兆八一二〇億三六〇〇万元であった。
中央予算の執行状況から見れば、中央の歳入は二兆八五八九億四九〇〇万元で、七三四五億六〇〇〇万元増え、三四・六%伸び、予算の一一七・一%を達成した。その内、中央レベルの収入は二兆七七三八億九九〇〇万元で、地方からの上納収入は八五〇億五〇〇〇万元であった。中央の歳出は二兆九五五七億四九〇〇万元で、六〇六四億六四〇〇万元増え、二五・八%伸び、予算の一一〇%を達成した。その内、中央レベルの支出は一兆一四四五億四〇〇万元で、地方への租税還付金と移転支出は一兆八一一二億四五〇〇万元であった。その外、以後の年度の予備費として中央予算安定調節基金に一〇三二億元繰り入れた。中央財政の赤字は二〇〇〇億元で、第十期全国人民代表大会第五回会議で承認された二四五〇億元より四五〇億元減となった。二〇〇七年度末時点の中央財政国債残高は五兆二〇七四億六五〇〇万元で、五兆三三六五億五三〇〇万元の年度予算限度枠以内に抑えた。
中央の歳出(中央レベルの支出及び地方への租税還付金と移転支出を含む)の執行状況は主として次の通りである。教育支出は一〇七六億三五〇〇万元で、七六%増となり、予算の一二五・四%を達成。科学技術支出は九九九億九九〇〇万元で、二六%増となり、予算の一一三・五%を達成。社会保障と就業支出は二三〇三億一六〇〇万元で、一三・七%増となり、予算の一一四・一%を達成。医療衛生支出は六六四億三一〇〇万元で、二九六・八%増となり、予算の二一二・四%を達成。環境保護支出は七八二億一〇〇〇万元で、六一%増となり、予算の一六四・七%を達成。農業・林業・水利事務支出は一二七四億四九〇〇万元で、四三・九%増となり、予算の一〇六・二%を達成。工業・商業・金融等事務(生産の安全や、食糧・綿花・食用油等重要物資の備蓄、食糧取引に関わる政策的財務赤字の元利償還など諸方面の事務を含む)支出は二四二九億一六〇〇万元で、四一%増となり、予算の一二七・九%を達成。国防支出は三四八二億七七〇〇万元で、一八・一%増となり、予算の一〇〇・三%を達成。一般的公共サービス支出は二三二三億一〇〇万元で、五%増となり、予算の一〇〇・四%を達成し、その内、国内外債務の利払費は九九三億四五〇〇万元であった。地方への租税還付金と財政力補強目的の移転支出は一兆九二四億三五〇〇万元で、二一・二%伸び、予算の一〇八・一%を達成した。
地方予算の執行状況から見れば、地方の歳入は四兆一六七七億四九〇〇万元で、九八七二億四六〇〇万元増え、三一%伸び、予算の一一四・九%を達成した。その内、地方レベルの収入は二兆三五六五億四〇〇万元、中央からの租税還付金と移転支出の収入は一兆八一一二億四五〇〇万元であった。地方の歳出は三兆八九七〇億八六〇〇万元で、七七五二億二六〇〇万元増え、二四・八%伸び、予算の一〇七・四%を達成した。その内、地方レベルの支出は三兆八一二〇億三六〇〇万元、中央への上納支出は八五〇億五〇〇〇万元であった。ただし、地方レベルの支出の三六・七%は中央からの財政移転支出金で、その内、中西部地区レベルの支出の五四・一%は中央からの財政移転支出金であった。地方財政は収支を差し引くと、繰越明許費と剰余金(主として中央と地方財政が収入超過分を割り当てたもので、当年度内に執行が完了せず翌年度へ繰り越されるべき一部のプロジェクト資金と剰余金)は二七〇六億六三〇〇万元であった。これらの数字は、決算編成集計後に異動を生ずることもある。