華東政法大学国際学院の管建強教授によると、日本メディアおよび一部の中国メディアが「日本は中国に対し正式な戦争謝罪を行っている」と伝えているのは間違いである。事実、1972年の「中日共同声明」には「過去において日本国が戦争を通して中国国民に重大な損害を与えたことについての責任を痛感し、深く反省する」と書かれているだけである。
また1998年の「中日共同宣言」には、「過去の一時期の中国への侵略によって中国国民に多大な災難と損害を与えた責任を痛感し、これに対し深い反省を表明」する、と明記している。いずれにも「中国への謝罪」を意図する文章はない。1995年に村山富一元首相による「村山談話」に初めて「アジア諸国」に「植民地支配と侵略」が行われたことが盛り込まれ、「痛切な反省の意」「心からのお詫びの気持ち」が表明されている。
2005年、小泉純一郎元首相による「小泉談話」にも同様に、日本が「かつて植民地支配と侵略によって」「アジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与え」たことを盛り込んでおり、「痛切な反省と心からのお詫びの気持ち」が表明されている。だが、国際法および国際慣例に基づけば、これを、中国あるいは某国に対する正式な謝罪とは見なされないのである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年9月2日