中東地域で軍事演習に参加するF-22Aラブター戦闘機
米国では、主力戦闘機は、プロジェクト論証から現役デビューまで、平均15-20年を要している。今のF?22戦闘機は、1980年代に設計が始まった。この周期が長すぎると、研究開発機関の研究開発にかえってマイナス影響を及ぼす。軍需産業界の利益を代表する米国航空宇宙産業協会(AIA)のFred Downey副会長は、「技術における優勢を確保することは、国家安全に対して極めて重要なことだ。今後の戦闘機プロジェクトにすぐに着手しなければ、米国のトップの地位は危うくなる」と強調する。
どの企業が米軍から指名を受けるのか?ロッキード・マーティン社は、「F?35」など過去のプロジェクトにおける成功事例を後ろ盾に、自信満々だ。一方、ここ数年落札できず涙を飲んだ、米国防総省の受注企業ナンバー2・ボーイング社は、次世代戦闘機プロジェクトを「一発逆転」のチャンスと捉え、全力で落札を目指している。結局、米軍次世代主力戦闘機誕生の最大の鍵を握るのは、これまでと同様、「お金」に尽きる。軍事費が緊縮している現状において、ペンタゴンが今後10年、十分な研究開発資金を確保できなければ、この計画が暗礁に乗り上げることは明明白白だ。
「人民網日本語版」2010年11月17日