日本最大の護衛艦「ひゅうが」
◆意見その2:名前に隠された真意
第二次世界大戦の歴史に詳しい人ならすぐに分かっただろう。「ひゅうが」、「いせ」はともに日本の旧国名を用いて海軍の主力戦艦に付けられていた名前である。当初は戦艦だったが、後に空母の特徴を持つ「航空戦艦」に改装された。現在の「ひゅうが」ヘリコプター搭載艦(DDH)をこのように名づけたことから、海上自衛隊の意図がうかがえる。表には「護衛艦」と言っているが、本心では空母として見ていることだろう。
◆意見その3:「ひゅうが」は正に空母である
空母とは航空機を主要武器として搭載し、海上において単独で航空戦を継続する能力を有する大型艦艇である。広義ではヘリコプター搭載型の母艦も含まれる。「ひゅうが」は11機のヘリコプターを搭載し、各ヘリに空対艦ミサイルが2基ずつ搭載されている。一度に22発の対艦ミサイルを発射でき、作戦範囲は300キロメートル、ミサイルの射程距離も合わせれば、400キロメートルに及ぶ。このように見ると、「ひゅうが」は高い攻撃力を有することが分かる。
◆意見その4:ヘリ空母の攻撃力は限られる
ヘリコプター搭載型の空母は対潜・対艦戦では絶大な能力を発揮するが、攻撃力では通用しない。「ひゅうが」に搭載されているヘリ11機に2基ずつのミサイル、計22基の対艦ミサイルの攻撃力は他のどの空母にも勝る。しかし、このような攻撃力は机上の空論に過ぎず、防空力を兼ね備えた艦艇と対峙した場合、ヘリコプターの生存性には大きな問題がある。そのため、敵の艦艇の攻撃力が強くない場合は、意気込んでヘリを動員する必要はない。元来、ヘリコプターを対陸攻撃に起用すること事態、見当違いであり、弊害が多い。
◆意見その5:22DDH+F-35B=空母