文=「フェニックステレビ」キャスター・任韧
北澤俊美日本防衛相
12月初め、北澤俊美日本防衛相が今年の漢字として「島」を選んでまもなく、日本政府は南西諸島の防衛を強化する「新防衛計画の大綱」を閣議決定した。安全保障を担当する日本防衛相が「島」という字に特別な感情を持つことは理解できる。
今年、表面的に見ても中国との釣魚島問題、ロシアとの「北方四島(ロシア語:南千島諸島)」問題、韓国との「竹島」問題等、それぞれの論争がヒートアップしていた。しかし、本質的に見れば、資源に乏しい日本にとって、生存空間奪取の欲望は、すでにその血液の中にある種の駆動力として溶け込んでいる。そして、それが行動に移される時、「島」に代表される海洋空間への「寸土必争(わずかな土地でも決して敵に渡さないよう戦う)」として姿を現すのである。
ただし、現状は「竹島」にせよ「北方四島」にせよ日本はその支配権を持っておらず、中国と論争のある「釣魚島」のみが唯一日本の実質的支配下にある。そのため、ロシアと韓国に対しては口頭・書面での抗議から、先日の海を隔てた視察まで一歩も譲らない態度に出ていたが、釣魚島に関しては、それ以上に、実質的占有及び歴史的考証から法的占有に至るまで、もはや理屈が通らないほど強硬姿勢をとり続けている。
中国大陸部のメディア『国際先駆導報』はこれに対し、次のように批評している。「日本の周りを見渡せば、海を隔てた隣国は数えるほどしかないが、その全ての隣国との島の領有権をめぐる争いが今年に入ってから鮮明化したのは、日本民主党のタカ派によるものである。」