近年、強大な経済力のもと、中国の総合的国力はますます大きなものとなっている。強国の指標の一つである軍事力も、中国の現代化に伴い強さを増している。ステルス戦闘機J20のテイクオフ、空母「ワリヤーグ」の装備などは、その空海軍建設の飛躍的発展を物語っている。シンガポール『聨合早報』4月18日の報道。
「中国脅威論」という長期的誇張概念により、中国軍事力の目覚しい成長は一部近隣諸国、特に中国と領土・領海紛争を抱えるインドや日本並びに一部東南アジアの国の焦りと不安をかき立てている。胡錦濤主席は15日、ボアオアジアフォーラムの開幕式で、中国が今後も継続して近隣諸国との紛争を平和的に解決する方法を探ると語った。これにより、中国を警戒する国家や地区の不安感を完全に打ち消すことはできないが、少なくともそれを軽減できるのではないかと見られている。
中国の陸地領土問題はほぼ解決済み
1949年以降、中国は確かにその国境をめぐって近隣諸国と局部的戦争を行ってきた。1962年の中印国境紛争、1969年の中ソ国境(珍宝島)紛争、1974年に中越間で起こった西沙諸島海戦、1979年の中越国境紛争などがそれである。しかし、1980年代以降、経済発展を重視し始めた中国は、武力衝突ではなく平和的談判形式によって、それぞれの領土・領海問題を解決する道を探るようになった。
まず、領土問題について見てみると、中国は最も長い陸地国境を有し、最も多くの国と隣接しており、国境状況が複雑に入り組んだ国の一つである。その陸地国境は2.2万キロ以上に達し、朝鮮、インド、ベトナム、ロシア等14カ国と隣接している。中国は平和的談判形式で、14か国中すでに(インドとブータンを除く)12カ国と国境条約または協定を結んでいる。中国とインド、ブータンについては談判進行中で、いつ解決を迎えるかは分からないものの、中国インド間で再び国境問題によって武装衝突が生じる可能性はほとんどない。
よって、中国と隣接国間の陸地領土問題は、ほぼ解決済みといえる。現在問題となっているのは、海洋領土及び領海、海洋権益紛争である。中日間の「東中国海問題」、中国の一部と東南アジア国家間の「南中国海問題」である。
中国による紛争の和平的解決を信用すべき