今年4月に入って以来、中国初の空母「ワリヤーグ」がメディアで盛んに取り上げられ、一般的にも注目を集めている。中国の一般市民は空母についてどう考えているのだろうか?環球世論調査センターが4月18日から5月3日にかけて北京、上海、広州、長沙、成都、西安、瀋陽の7都市で18歳以上の市民を対象にアンケート調査を行った。今回の調査は無作為に行われ、1166部の回答が集まった。結果は次の通り。
◆空母の本質は国の利益を守ること
「航空母艦を保有することで、中国の軍事力はどれくらい向上すると思うか?」という質問について、25.8%の回答者は「非常に向上する」、55.5%は「ある程度向上する」、15.2%は「目立った向上はない」、3.5%は「わからない」と答えた。
「中国の航空母艦の役割についてどのような期待を寄せているか?」という質問では、77.8%が「領土を保全し、他国が中国の領海に侵入するのを防ぐ」と答えた。75.2%は「中国の軍事技術の発展と軍隊の建設が加速する」を、59.4%は「中国の海外での利益を守る。例えば海外の中国人の退避がスムーズに行われる」。50.9%は「米国をけん制し、覇権主義に対抗する」、50.3%は「今後の台湾奪回に有利になる」と答え、0.3%は「その他」、1.7%は「わからない」を選んだ。
中国軍事戦略問題の専門家、彭光謙氏は「中国の一般の人たちは空母進水の情報に注目していようといまいと、どれだけ注目していようと、80%は空母の役目は国土防衛のためだと認識している。これは調査でわかった最も重要な結論だといえる」と語った。中国の兵器開発の本質は国の領土を保全し、国の安全と利益を守るためである。中国の軍備拡張は世界を侵略するためでも、覇権を争うためではない。
◆空母の保有=海域保護料