◇甲板滑走路を塗装
4日午前8時から、記者は空母に動きがないか期待しながら大連造船所近くで見守っていた。午前9時ごろ、空母の甲板上で、作業員いくつかの白い箱を艦橋に運び込んでいた。艦橋の煙突からは以前のようにエンジンのテストする濃い煙は上がっておらず、空母はただ静かに港に停泊していた。
午後2時ごろ、甲板上の作業員の数が突然増えた。白いヘルメットをかぶり、青色の作業服を着、ペンキとペンキを塗る道具を手にし、船首の甲板に艦載機の離陸滑走路を塗装していた。それからまもなく、2本の黄色い滑走ラインが描かれた。
すると突然、空母近くの海域に小船が現れた。ちょうどパトロールをしていた公安巡視艇がすぐに近づき、小船の周りを二周した。巡視艇の兵士は小船に乗った麦藁帽子をかぶった男性に何か質問し、それから向きを変えて去っていった。
周囲で起きた事が甲板上の作業員に何ら影響を与えることはなく、彼らはただ黙々と滑走路の塗装を続けていた。午後4時まで、作業員が甲板で忙しくするほかは、空母のエンジンは止まったままだった。
◇うわさを鵜呑みにしない大連の軍事ファン
遼寧海事局が発表した航行警告を受け、多くの軍事ファンは期待を膨らませたが、大連の人々は比較的落ち着いていた。
大連の軍事ファンは、空母が2002年に大連港に来てから軍事ファンの間では空母に関するうわさが絶えず、すでにこうした“興奮後のガックリ”に慣れてしまったという。
「何もなくなった空母の甲板を見る限り、すでに試験航行の条件は整っているはずだ。だからみんな、今日の軍事任務で試験航行が行われると思ったが、時間になっても空母が動かないところを見ると、うわさは本当ではなかった。試験航行の日が到来するのを静かに待つことにしよう」。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年8月5日