1日放送のフェニックステレビの軍事番「防務短評」で、評論家の陶慕剣氏は「空母を南沙諸島の防衛にあてるというのは正しい考え方だ。海南島や上海の防衛にあてるのはあまりの浪費だ」と指摘し、次のように説明した。
◇空母の数 ≠ 海岸線の長さ
中国の空母1番艦がまもなく試験航行するに伴い、空母の今後の活用について、各メディアが議論している。中国は3万キロメートルという長い海岸線があるためより多くの空母を建造する必要がある、空母十隻でもまだ足りないという声がある。
海岸線の長さで空母の数が決まるのであれば、カナダ、ブラジル、チリ、オーストラリア、インドネシアなど多くの国の空母は「10隻以下」のはずがない。米国でさえ、12隻の空母を海岸線の防衛にあてたことはない。過去何度か空母による戦闘があったが、本国の海岸線を守るための戦闘などなかった。
◇空母の真の価値は「機動艦隊」にある
空母の最大の強みは、独自の火力や艦載機の威力ではなく、その独特の戦闘機動力にある。陸上戦闘機と違い、艦上戦闘機は空母の戦闘機動力を通じて、特定の作戦海域に移動し、空からの攻撃任務を担え、しかも空港のように地理的制限を受けない。戦中、日本海軍はかつて主力空母部隊を「機動艦隊」と名付けたが、まさに空母の戦争における真の価値を表している。