◇インド式の民主
資料写真:乗客がいっぱいになるインドの列車
インドの首都ニューデリーから最も有名な観光地タージ・マハルまでわずか230キロ。このたった230キロの道のりに5時間以上費やした。列車はあるが、遅れるのが日常茶飯事。高速道路を整備しているが、2年以上経ってもまだ完成していない。土地買収問題や施工中の抗議ですぐに工事がストップする。これこそまさにインド式の民主、低効率の民主だ。
しかしインド式の民主には取り柄がないのか?――ある。当地の国会議員に申し出れば、12歳以上のインド国民であれば誰でも無料で国会討論を参観できる。その日、我々はインドの一般市民と共にインドの国会で激しい反腐敗討論を目の当たりにした。我々とシン首相との距離は、呼べば振り向くほど近かった。
◇テロリズムの暗い陰
我々がインドの外務相に面会した際、外務省の建物の前は厳重な警備態勢が敷かれ、銃を手にした兵士が立っていた。建物の中も外務大臣のオフィスの外には2人の兵士が立っていた。我々が国会を参観した際も、身につけていたメガネや装飾品、携帯電話、カメラ、財布などは一切持ち込み禁止だった。セキュリティチェック、身体検査、表への記入など合わせて7回ものセキュリティチェックが行われた。著名なIT企業、INFOSYS社の向かい側にも軍の車が停まり、兵士は機関銃を抱えて厳重に警戒していた。また、バンガロールのショッピングセンターに入る時でさえセキュリティチェックを通過しなければならなかった。
インドの友人は、「この30年間、インド社会はテロ活動の襲撃に遭ってきた。テロ活動はすでにインド社会の癌と化し、社会の安定と経済の発展に深刻な影響を与えている」と話していた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年8月31日