中国との間でいざこざがある国はすべて南中国海に首を突っ込みたいのだろうか。インドとベトナムが南中国海で石油を共同開発する方向で進めているのに続いて、中国と東中国海の領土を争う日本もたまりかねた様子で、南中国海の争いに口を挟んでいる。
日本の外務省は21日、フィリピンのアキノ大統領が25日に来日すると発表した。これは中国と一見何の関係もないように思えるが、日本メディアは、両国が南中国海での安全保障の協力強化に関する共同声明を出すことが訪問の最大の見どころだと見ている。日本の「毎日新聞」は21日の報道で、日本は南中国海問題の関係国ではなく、日本の介入が中国を怒らせることになりかねないと指摘した。
◇最大のねらいは釣魚島の領土争いにおける中国けん制
南中国海問題が日本を「夢中」にさせた理由は何か。中国人民大学国際関係学院外交学部の黄大慧主任は、日本が堂々と南中国海問題に首を突っ込んだ直接的なねらいは、釣魚島の領土争いで中国をけん制することだと見ている。
黄大慧氏は、東アジアの国同士の領土争いはそれぞれの問題に思えるが、実は互いを巻き込んでいると話す。国同士の領土争いの拡大が第三者にとって「チャンス」になることもしばしばある。日本があの手この手で南中国海問題に首を突っ込もうとしているのは、中国の釣魚島での動きをけん制し、中国に「多くの面倒なことを抱えているのだから、釣魚島でいざこざを起こすのはやめよう」と促すためだ。
また黄大慧氏によると、日本が米国の唱える南中国海の航行の自由に同調するのは、東南アジアでまだ力を持っていることを外部に見せつけ、南中国海問題が持ち上がったすきにこの地域での発言権を高めるためでもある。
◇比大統領「中国はメンツにこだわる」