中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)は先週、「南中国海における関係国の行動宣言」の行動指針に合意した。将来、歴史学者らは言うだろう。この合意は中国とASEANの安全と秩序の出発点だと。中国はその過程で重要な役割を演じた。今や中国なしでは、アジア地域の秩序を語ることはできない。シンガポール紙・聯合早報が伝えた。
昨年以降、南中国海の平和が国際政治の焦点となってきた。先週、「南中国海行動宣言」の行動指針に合意し、南中国海の話し合いの糸口がようやく見えてきた。この協力メカニズムによって一部の国の立場が変わることはないが、いずれにしろ今回の合意の意義は大きい。
まず、今回の合意は、昨年危機的状況にあった中国とASEAN諸国の関係がいい方向に向かうターニングポイントとなった。第二に、昨年の危機の根源は非常に複雑ではあるが、危機に対応し、危機をチャンスに変える能力が中国にあることを証明した。第三に、より重要なのは、アジア諸国が自らの方法で互いの問題を処理し、アジア地域の秩序を構築できることを証明したことだ。
米国の力が存在するのは客観的な事実で、ASEAN諸国は中国の力との「バランスを取る」のに必要だとみなしており、アジア地域の安全・秩序の構築を複雑にしている。中国にとって米国の存在は回避できないし、いいことがないとも限らない。問題解決の困難は増すものの、中国に冷静さを保たせている。
◇重要な役割演じる中国