(3)ミサイルと無人機の大量生産。西太平洋で米国と「軍艦競争」をするのはあまりに代償が大きい愚かなことだ。より賢明なやり方は「領域拒否(Area Denial)戦略」で、中国はまず東アジアを主導してから、太平洋で米国と争うようにしなければならない。大量の安いミサイルや無人機で高価で行動が遅い米空母に対抗すれば、大幅にコストを削減できる。米国の支配権が弱い地域で優性に立てる作戦を行えば、米国の脅威も少なくなる。
(4)ユーロ債の購入。欧州主権債務を購入することで西側に対するカードを増やす。中国はおカネを別の所で使え、米国が中国と決裂すれば予算に深刻な問題が生じ、米国にとっては厄介なことになると警告できる。ユーロ債の購入で米国の利率は引き上げられ、米国は自らの「銀行家(バンカー)」に誠意をもって接する必要性を痛感するだろう。中国の資金依存が北大西洋条約機構(NATO)の勝手な行動を阻止することにつながるだろう。
(5)世界のトラブルメーカーを支援。米国のトップの気を最ももませるのは、米国には目もくれない国に他ならない。イラン、ベネズエラ、キューバといった国は米国に多額の資金を、代価の大きい国防暢達や衝突に浪費させる。中国にとっては「悪人」を支援するのも悪くない方法といえる。それだと中国はどの国も支援できそうだが、これはメリットよりもデメリットのほうが大きい。例えば米に国防費を使わせ、疲労困憊させヒステリックにすれば、最終的に世界は米国の権力に恐れをなすようになる。(作者:ロバート・ケリー氏)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年4月10日