ではインドはどうか?インドのシン首相も、「中国のような活力に満ちた大国をけん制するのは不可能だ」と主張している。ベトナムはどうか?ベトナムも中国に対して裏と表を使い、米国が「色の革命」を行うのを恐れている。韓国はどうか?韓国の首脳も同盟して朝鮮に対抗したが、連合で「中国けん制」となると必ずしも乗り気ではない。
フィリピンなら乗ってくるかもしれないが、その価値がどれほどか?フィリピンの首脳は、「フィリピンの政治はASEAN、安全保障は米国が頼みの綱」と語ったことがあるが、ASEANがフィリピンの顔を立てるか?まずそれはないだろう。米国は本当にフィリピンの顔を立てるか?米国はフィリピンが中国と争うのを支持しながら、渦中に引きずり込まれるのは敬遠している。
実際のところ、東アジアの火薬のにおいは濃くなってなどいない。主に米国の覇権思想と冷戦思想、そして米国の力を借りて軍事拡大を図り、世界3位に甘んじない日本の政策が悪影響を与えているのだ。中国は覇権や順位にはこだわらず、ウィンウィンと平等な扱いを主張している。中国は情勢の変化に対して、無数ではないが、最悪の準備がないわけではない。まずは大勢を見据え、大局に気を配り、平和を願い、柔よく剛を制すことだ。それを中国の弱さだと考えるのは大きな間違いだ。(作者:中国国際問題研究基金戦略研究センター 王嵎生主任)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年5月24日