日露関係が領土問題を巡り冷え込んでいる。メドベージェフ首相は現地時間7月4日、両国が共に領有権を主張する南クリル諸島(日本名:北方四島)の択捉島に上陸した。メドベージェフ首相が南クリル諸島に上陸するのは、これが初めてのことではない。2010年11月、当時大統領に就任していたメドベージェフ氏は国後島を訪問した。
日本の専門家は、「メドベージェフ氏は大統領から首相に転身後、領有権の問題が存在する島嶼を訪問することにより、ロシア国民に強いイメージをアピールし人気を得ようとしているが、すでに弱体化した政治基盤を露呈した。また日本国内では消費税増税案の反発が強まっており、メドベージェフ氏は日本国内の政局混乱に乗じた」と分析した。
◇高嶺の花である「北方領土」
日本の地図には、北方四島は「北方領土」と記されている。日本は北方四島を領土に収めるため、さまざまな措置を講じてきた。
近年、ロシアに北方四島の返還を求める日本の協会・組織が増加を続けており、ロシアに対する態度も強硬になり、「両国関係の悪化を懸念する必要はない」との声もあがっている。
日本は2月7日を「北方領土の日」としている。日本政府は法律の面から、北方四島を日本固有の領土と位置づけた。玄葉光一郎外相は今年の年初、海上保安庁の巡視船で北方四島を洋上から視察し、未解決の領土問題の解決に対する関心を示した。しかしロシアによる実効支配を受け、玄葉外相は北方四島を遠くから眺めることしかできない。
◇柔道外交、領土問題の解決は望めず