時間がたつにつれ、この問題では、ロシア側はますます「意のままに振る舞う」ようになり、日本側はますます「為すすべのない」状態に陥っている。
ロシアメディアは、メドベージェフ首相の7月3日の国後島訪問に対する日本側の反応が10年の時と比べ「ずっと柔らかくなった」ことに注目している。
ロシア国際関係学院東洋問題研究部のストレリツォフ主任は「日本政府がメドベージェフ首相の行動に多少なりとも反応しないことはない。だが、この種の反応はロシア人ではなく、日本の民衆に見せるためのものだ。東京が今回示した反応はかなり用心深く、非常に抑制されていた。これは、ロ日関係が新たな危機に陥ることを日本側が望んでいないことを示している。まさにこうした理由から、日本側の反応は2年前よりずっと軟化した」と分析する。
ロシア政治技術センターのミハーエフ所長はこう指摘する。「日本の政府の反応は常套的なものだが、それは南千島列島が日本国内の政局に影響を及ぼす重要な要素だからだ。日本の政治家のなかでは、誰であれ、この話題を回避、この問題を回避できないのはまさに政治的自殺に等しい。だからこそ、歴代の首相や外相は慣例に沿って、これは日本の領土だと重ねて表明しなければならない。こうした態度表明や反応は機械的なものであり、簡単に繰り返せるものだ。従って、これが原因でロ日関係が悪くなることはない」
ロシア科学アカデミー極東問題研究所日本研究センターのゴリニク上席研究員は「経験が教えるように、日本側の反応は非常に苦しいものになるだろう。だが、日本も徐々に分かるだろうが、こうした反応は役に立たず、現実を変えることはできない」と強調する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年7月9日