命名と進水、政治的意義がある
トン数や構造の他に、いずもの命名と進水の時期も注目を集めていた。
いずもは旧日本海軍の装甲巡洋艦の名称で、日露戦争と中国に対する侵略戦争で任務を遂行したことがある。日本の中国侵略の期間中、いずもは旧日本海軍の中国方面艦隊の旗艦で、1945年に呉海軍工場で米軍に撃沈された。
軍事科学院日本問題専門家の袁楊氏は、「いずもは島根県の地名で、多くの民間の言い伝えがここから伝わっている。かつての艦艇の名称を用いたことは、多くの国家の海軍の習慣的な方法だ。しかしかつて日露戦争と中国に対する侵略戦争に参加した艦艇の船名を使用し、広島に原爆が投下された68周年記念日に進水式を実施したことに、政治的な意義が含まれないはずがない」と語った。
袁氏は、「日本はこれにより海外に平和の意志を示そうとしたが、これが周辺諸国に及ぼす影響も理解しているはずだ。日本は多くの場合だだっ子に似ており、小賢しい真似をして大人を挑発する。大人から相手にされなければムシャクシャし、大人が本気で相手をすればいじめられたと思う。このようなだだっ子じみた手法は、日本の戦略になろうとしている」と指摘した。
中国人民大学国際関係学院の金燦栄副院長は、「日本が広島への原爆投下から68周年の記念日に、準空母を浸水させたことには深い意味合いがある。安倍晋三首相は国民の悲痛を利用し、軍備を再び整える軍国主義の野心を支持させようとした。米国は軍事費を削減しており、アジア太平洋地域の軍事配備で日本に依存しなければならない。これは安倍首相が思いのままに軍事力を発展させる契機となっている」と分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年8月7日