習主席が今回訪問するその他の3カ国(モルジブ、スリランカ、インド)は、南アジア諸国に属する。南アジアは中国と中東・アフリカをつなぐエネルギー原材料輸入、工業製品輸出ルートの中枢、中国南西部の安定の保障、巨大な潜在力を秘めた市場だ。中国はパキスタン、スリランカ、ネパールなどの南アジア諸国と、長期に渡り友好的な協力関係を維持している。インドとの間には、「世界2大人口国」の間に特有の複雑な関係がある。外交の西進戦略を強化し、中国と南アジア諸国との友好関係を促進し、中国とインド洋を結ぶ「海上シルクロード」を切り開くことは、中国および地政学の構造にとって言わずと知れた重要な意義がある。
さまざまな原因により、西部の発展は改革発展後も遅れていた。外交の西進戦略、陸地・海上の2本の「新シルクロード」の開通、「シルクロード経済ベルト」の形成は、西武の発展により多くのチャンスをもたらす。西北・西南地区は少数民族が集まる地域で、多くの民族が国境をまたぎ生活している。外交の「西進」は、中国と隣国の安定にとって極めて重要だ。
そればかりではない。中央アジア、南アジアは、世界の外交の駆け引きにとって重要な戦場だ。アフガニスタン情勢は世界の先進国の注目を集めている。「シルクロード」はわずか数年間で、中国、ロシア、中央アジア、イラン、インド、米国、アフガニスタンなど数多くのバージョンが生まれた。中央アジア、南アジア、米国、ロシア、日本などの各国の首脳が頻繁に訪問しており、現地の各国の指導者も積極的に外交を展開し、活況を呈している。上述した地域の隣国、重要な利益関係国である中国は、地政学の舞台で欠席者になることはない。西進外交戦略の重要性が強く示されている。
東進と西進はいずれも巨大な潜在力と多くのチャンスを持つが、同時に多くの支出と苦しい課題に直面している。幸いにして、今日の中国は国力・軍事力・財力・国際的な地位のいずれから見ても、100年以上前とは比べ物にならず、「東西を駆け巡り、虻蜂取らずに終わる」ことを心配する必要がない。中国は東西で同時に大きな収穫を得ることができる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年9月14日