中国大陸部は2012年のカンボジア・プノンペン会議に続き、ASEANが南中国海問題について共同声明を発表するのを再び阻止した。
南中国海の紛争と輿論が沸騰するなか、米国はASEANを一致団結させ、正式な共同声明を発表させることで、中国の南中国海における立場に反対させることができずにいる。さらにフィリピンのドゥテルテ新大統領は、中国大陸部から鉄道建設の援助を受けるため親中的な傾向を示しており、米国を懸念させている。フィリピンは自国が申し立てた南中国海の仲裁に対して、揺らぎを見せるだろう。
中国との外交の駆け引きで不利になるなか、米国は賭け金を増やすことで南中国海における存在感を強めざるを得なくなっている。空母2隻を派遣し、米国が南中国海の「航行の自由権」で妥協することは絶対にないとアピールするほか、今やさらにフィリピンに兵力を追加派遣し、黄岩島の建設状況を厳しく監視している。フィリピンを応援しているように見えるが、実際にはフィリピンが南中国海問題で後退することを懸念している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年6月21日