トランプ氏の急な取り消しは、数カ月に渡り改善を続けてきた半島情勢に大きな衝撃をもたらす。これまでを振り返ると、朝鮮は米国の「人質」3人を解放しており、さらに核実験場を爆破し、核技術を発展させる能力を弱めている。しかし今後を展望すると、半島非核化の推進は難しい問題ばかりに直面する。米国側は外交で得やすいものを手にし、これからは外交の難しい課題を迎えるはずだったが、その前にこの取り消しが生じた。
米国側がどのように説明しても、木曜日の取り消しの決定は国際メディアから、米国のイラン核合意からの離脱と関連付けられた。これは米国政府は傲慢で勝手な振る舞いをするという見方を強め、米国の国際的な信用を損ねる。
しかし朝鮮はこの数カ月で、何も手にしなかったわけではない。朝鮮は中国や韓国との関係改善に成功し、世界は中朝首脳会談と朝韓首脳会談を通じ、朝鮮の指導者への認識を改めた。朝鮮は世界に行為のロジックを見せつけ、西側諸国の朝鮮政権への悪いイメージを払拭した。これは朝鮮が最終的に国際社会に回帰するための重要な基礎となる。
朝鮮と米国の敵意は、再び半島情勢の際立った要素になりうる。米朝双方が会談を実現しないとしても自制を維持し、実際に過激な行動に出ないことを願う。真っ向からの対立の回避は米朝にとって依然として重要であり、最良の結果を手にできないとしても最悪の局面に向かうのを阻止するべきだ。
核実験を停止し非核化の目標を明確にした朝鮮に対して、中国は関係改善を続け、友好発展の流れを維持する。韓国も半島の得難い緊張緩和を利用し、米国が朝鮮に極めて強い軍事圧力をかけるのを阻止するため貢献すべきだ。
米国の木曜日の決定は半島を混乱させ、各国、そして自国に対しても難題を突きつけた。この時期に重要なのは、冷静さだ。感情的になればその結果はより不確定になり、どの国にとっても不利なことになる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年5月25日