(5)人民元レート改革が再始動:人民元の国際化プロセスが加速し、人民元レートの改革が実質的な一歩を踏み出した。
国内・国外の経済金融情勢と中国の国際収支の状況を踏まえて、6月19日に中国人民銀行(中央銀行)は人民元レート形成メカニズムの改革を一層推進すると発表し、改革では市場ニーズを基礎とすることを堅持し、通貨バスケットを参考にして調節を行い、人民元レートの弾力性を強化することを目指すとした。同22日、人民銀など6部門が共同で通知を出し、国境を越えた貿易で人民元建て決済を行う域外地域をすべての国・地域に拡大すると発表した。2年にわたり小幅に変動してきた人民元の対米ドルレートは、これを機に再び上昇に転じた。この為替レート形成メカニズムの改革でも自主的、制御可能、漸進的という原則が引き続き遵守され、このことが人民元の国際化プロセスの加速にプラスになった。こうして、市場で長らく待ち望まれてきた人民元レート改革が実質的な一歩を踏み出した。